2017年06月10日

NEW「出現」【ギュスターヴ・モロー】1876年

The_Apparition.jpg
(クリックすると画像が大きくなります。)

衝撃的な宗教画ですね!これはイエスから
「最も偉大な人物」と称された洗礼者ヨハネ
の最期を独自の解釈で描いた作品です。聖書
では、少女へ踊りの褒美として、はねられた
首が盆にのせて運ばれて来たといいます。

預言者や神に仕える正しい人が殺されてしま
うことは聖書でよくある話!ですが、褒美と
しての殺害は異例です。この衝撃の展開は多
くの芸術家を魅了し、絵画や文学で描かれて
来ました。

フランス象徴主義の画家・モローの作品には、
切られたヨハネの首が宙に現れ出る!という
驚愕の光景に対して、少女が真っすぐに対峙
しています。ヨハネと少女は一体何を考えて
いるのでしょうか。……観る者の想像をかき
たてる面白さがあります。また、聖書の記述
から自由になり、大胆な解釈で描かれた近代
的な作品とも言えます。(信徒S)

(参考)
マルコによる福音書 6章14〜29節

さて、イエスの名が知れわたって、ヘロデ王
の耳にはいった。ある人々は「バプテスマの
ヨハネが、死人の中からよみがえってきたの
だ。それで、あのような力が彼のうちに働い
ているのだ」と言い、

他の人々は「彼はエリヤだ」と言い、また他
の人々は「昔の預言者のような預言者だ」と
言った。

ところが、ヘロデはこれを聞いて、「わたし
が首を切ったあのヨハネがよみがえったのだ」
と言った。

このヘロデは、自分の兄弟ピリポの妻ヘロデ
ヤをめとったが、そのことで、人をつかわし、
ヨハネを捕えて獄につないだ。

それは、ヨハネがヘロデに、「兄弟の妻をめ
とるのは、よろしくない」と言ったからであ
る。

そこで、ヘロデヤはヨハネを恨み、彼を殺そ
うと思っていたが、できないでいた。

それはヘロデが、ヨハネは正しくて聖なる人
であることを知って、彼を恐れ、彼に保護を
加え、またその教を聞いて非常に悩みながら
も、なお喜んで聞いていたからである。

ところが、よい機会がきた。ヘロデは自分の
誕生日の祝に、高官や将校やガリラヤの重立
った人たちを招いて宴会を催したが、

そこへ、このヘロデヤの娘がはいってきて舞
をまい、ヘロデをはじめ列座の人たちを喜ば
せた。そこで王はこの少女に「ほしいものは
なんでも言いなさい。あなたにあげるから」
と言い、

さらに「ほしければ、この国の半分でもあげ
よう」と誓って言った。

そこで少女は座をはずして、母に「何をお願
いしましょうか」と尋ねると、母は「バプテ
スマのヨハネの首を」と答えた。

するとすぐ、少女は急いで王のところに行っ
て願った、「今すぐに、バプテスマのヨハネ
の首を盆にのせて、それをいただきとうござ
います」。

王は非常に困ったが、いったん誓ったのと、
また列座の人たちの手前、少女の願いを退け
ることを好まなかった。

そこで、王はすぐに衛兵をつかわし、ヨハネ
の首を持って来るように命じた。衛兵は出て
行き、獄中でヨハネの首を切り、

盆にのせて持ってきて少女に与え、少女はそ
れを母にわたした。

ヨハネの弟子たちはこのことを聞き、その死
体を引き取りにきて、墓に納めた。
posted by 信徒S at 22:31| 楽しいキリスト教絵画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする